トリキュラー錠28
主成分
レボノルゲストレル(Levonorgestrel)
エチニルエストラジオール(Ethinylestradiol)
作用と効果について
黄体ホルモン作用および卵胞ホルモン作用により、主として排卵を抑え、子宮内膜変化により着床を抑え、頸管粘膜変化により精子通過を阻害して、避妊効果を発揮します。通常、避妊に用いられます。
使用前に医師・薬剤師へ確認が必要な事項
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。乳癌、子宮内膜癌、子宮頸癌およびその疑い、診断の確定していない異常性器出血、血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患またはその既往歴、35歳以上で1日15本以上の喫煙者、片頭痛、心臓弁膜症、糖尿病、血栓性素因、抗リン脂質抗体症候群、手術前4週以内、手術後2週以内、産後4週以内、長期間安静状態、肝障害、肝腫瘍、脂質代謝異常、高血圧、耳硬化症、妊娠中に黄疸・持続的なかゆみ・妊娠ヘルペスの既往歴がある、身長が伸びている。
- 妊娠、妊娠している可能性がある、授乳中
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
用法・用量
- 通常、1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って28日間連続服用します。以上28日間を1クールとし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず29日目から次の周期の錠剤を服用し、以後同様に繰り返します。必ず指示された服用方法に従ってください。
- 毎日一定の時刻に服用してください。
- 初めて服用する場合は、月経の1日目から開始してください。服用開始が月経の1日目から遅れた場合は、飲み始めの最初の1週間は他の避妊法を併用してください。
- 飲み忘れが1日であれば(やや大きい白色の錠剤を除く)、気づいた時点で飲み忘れた1錠を直ちに服用し、さらにその日の分も通常どおりに服用してください。2日以上連続して飲み忘れた場合は服用を中止し、次の月経を待って新しい錠剤シートで再び服用を開始してください。なお、この場合は妊娠する可能性が高くなるので、その周期は他の避妊法を使用してください。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
生活上の注意
- この薬は、HIV感染(エイズ)および他の性感染症(例えば梅毒、性器ヘルペス、淋病、クラミジア感染症、尖形コンジローマ、腟トリコモナス症、B型肝炎など)を防止するものではありません。喫煙は血栓症(血管がつまる)の原因となりますので、薬を飲んでいる期間は控えるようにしてください。
- 激しい下痢、嘔吐が続いた場合はこの薬の成分が吸収されにくくなり、妊娠する可能性が高くなりますので、その周期は他の避妊法を併用してください。
- 長期間服用する場合には6ヵ月毎に、問診と検診(血圧測定、乳房・腹部の検査、臨床検査など)を受診してください。1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした骨盤内臓器の検査が行われます。1年に1回、子宮頸部の細胞学的診断が行われることがあります。なお、乳癌については、自己検診を行ってください。
- 薬を飲んでいる途中で性器から出血が起こることがあり、これを不正性器出血と言います。通常、飲み続けるうちになくなりますが、長期間にわたって出血が続く場合は、医師に相談してください。
- 2周期連続して休薬中に月経が来ないときは医師に相談してください。
- 妊娠が疑われる場合には服用を中止してください。
副作用
- 主な副作用として、下腹部痛、乳房緊満感、吐き気、嘔吐、頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 〈救急医療機関の受診が必要な症状〉突然の足の痛み・腫れ、手足の脱力・まひ、突然の息切れ、押しつぶされるような胸の痛み、激しい頭痛、舌のもつれ・しゃべりにくい、突然の視力障害(見えにくいところがある、視野が狭くなる)など[血栓症]
- 〈医師の診療が必要な症状〉足の痛み・腫れ・しびれ・発赤・ほてり、頭痛、嘔吐(おうと)・吐き気など[血栓症]以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。