ピルに関する基礎知識
女性ホルモンを味方にしよう
女性ホルモンとは
生理開始日から次の生理が始まる前日までの期間を生理周期(通常25~38日間)といって、その周期に合わせて卵巣で産生されているのが女性ホルモンです。
女性ホルモンには、妊娠するための体をつくるエストロゲン(卵胞ホルモン)と妊娠を継続するためのプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があり、生理周期の中でそれぞれ分泌が多くなったり少なったりします。
エストロゲン(卵胞ホルモン)は肌や髪に艶を与える美容に嬉しい働きがありますが、一方でプロゲステロン(黄体ホルモン)は不快症状を引き起こす働きがあると言われています。
卵胞期
生理が終わるころから1週間程度。卵巣の中で卵胞が発育する時期。この時期はエストロゲン(卵胞ホルモン)が盛んに分泌され、体温は低温の時期。
卵胞が成熟すると卵巣から卵子が飛び出します。(排卵)
排卵日と思われる日に一過性の腹痛を感じることがありますが、これを排卵痛(中間痛)と呼びます。
黄体期
排卵の後から次回の生理までの2週間程度。排卵期の卵胞が黄体に変化してプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌され体温は高温になる時期。
主にプロゲステロンの影響で「体重増加」「むくみ」「イライラ」「眠気」などの月経前症候群(PMS)が現れることがあります。
月経期
生理がはじまって5日間程度。黄体期間に着床しやすいように厚くなった子宮内膜がはがれ落ちます。カラダのだるさを感じたり、下腹部の痛みや腰痛が表れたりすることがあります。
<医師監修>
成城松村クリニック院長
松村圭子(婦人科/日本産科婦人科学会専門医)