ピルに関する基礎知識
ピルの仕組み・飲み方
ピルの作用
ピルに含まれる成分(エストロゲン、プロゲステロン)の働きにより排卵を抑え、子宮内膜が厚くならないようにすることで、内膜から分泌される、痛みの原因物質「プロスタグランジン」の産生を抑制し、生理痛を軽減します。
また、生理期間が短くなったり、出血量が少なくなる効果もあります。
このように、ピルは症状の原因を抑える作用のため、服薬を中止すると、元の月経困難症の症状がでます。自己判断での服薬中止はせず、中止を考える場合も医師に相談するようにしてください。
ピルの服用方法
服薬は、妊娠中でないことが確認できる生理期間中に開始します。基本的には生理開始1日目~5日目以内の間に服薬を開始します。
毎日欠かさず飲むことが重要なので、一定の時間帯に飲むようにし、習慣づけるようにしましょう。ピルを鏡の前など、必ず目につくところに置いておくのも有効です。
服薬の際は、コップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲んで下さい。
「1日1錠、21日間服用し7日間休薬する方法を繰り返す」などの周期投与法と、「1日1錠、28日より長く設定された期間服用し、薬剤ごとに定められた日数休薬する方法を繰り返す」などの連続投与法があります。
「服薬日数」「休薬日数」は薬剤によって異なりますので、必ず処方時に確認するようにしましょう。
また、薬剤によっては休薬の代わりに偽薬(プラセボ錠)を飲むものもあります。
偽薬(プラセボ錠)には、ピルの成分は一切入っていません。これは、休薬期間を挟んで、再び服薬期間に入った際に飲み忘れを防ぐよう、習慣付けのために用意されています。
<医師監修>
成城松村クリニック院長
松村圭子(婦人科/日本産科婦人科学会専門医)